2026 オンサイト レポート

働く場は、家具だけではつくれない

今後、注目が高まりそうなオフィステクノロジーの進化

オフィスが家庭と違うのは、在室管理システムやオンライン会議の環境、光や空調など、ワークプレイスとしてのテクノロジーに多様な要素が求められることでしょう。

今回はパナソニックの2つの体験展示で、それを痛感することができました。

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パナソニックの展示では、技術が働く場のストレスをどう取り除くかを体験できました。オンライン会議システムのブースでは、高感度のカメラが話者を認知し、自然にズームアップする。天井に埋め込まれたマイクとスピーカーが連動し、声を捉え、顔を追う。これまでオンライン会議で感じていた時差やずれ、話者がわかりにくい不自然さが少なく、距離を超えて人を認知できる自然さに驚きました。

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会議室に機器があるのではなく、空間そのものが聞き、見て、つなぐ。そんな段階に入っているように感じられた。ハイブリッドワークが当たり前になった今、オンライン会議の質は単なる便利さではなく、仕事の集中や対話の深さに直結する。映像や音響の技術が、ワークプレイスデザインの重要な要素になっていることを実感した展示でした。

同じくパナソニック エレクトリックワークスでは、光で働く人の感情ややる気を支援しようという照明システムの体験ブースが印象的だった。午前中は清々しい光と香り、昼はミーティングをしやすい温かな光、夕方は気分を静める落ち着いた光。オフィスの一日の流れを、光によって体験することができました。

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照明は、単に明るさを確保するための設備ではなく、人の気分を整え、集中を促し、対話を支え、時には静けさへ導くものになっています。今年は照明に特化したエリアも新設され、働く場における光の役割への関心の高まりが感じられました。

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また、会場では展示ブースだけでなく、セミナーやトークプログラムも充実。海外からの建築家やプロジェクトの企画者、ワークプレイスの専門家による講演も多く、日本では日常的に出会う機会の少ない視点に直接触れられることも、オルガテック東京の大きな魅力となっています。

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オルガテック東京2026を振り返ると、強く感じたのは「働く場は、家具だけではつくれない」ということでした。音、光、素材、映像、電材、プライバシー、コミュニケーション、そして企業の思想。それらが重なり合って、初めて人が集まり、話し、考え、創造する場所が生まれる。

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オフィスは、かつてのようにただ働くための場所ではなくなっている。誰と、どのようにつながり、どんな気持ちで時間を過ごし、どんな価値を生み出すのか。その問いに対して、今年の会場では多くの企業が、それぞれの答えを示していました。


レポート:本間美紀/ライフスタイルジャーナリスト

インテリアの専門誌「室内」編集部を経て、独立。家具、インテリア、デザイン、住まい、キッチンなどの取材執筆、セミナーなどを手掛ける。ドイツ、イタリアなど海外取材も多数。著書に「リアルキッチン&インテリア」「リアルリビング&インテリア」「人生を変えるインテリアキッチン」(小学館)など。