ハイライト 2025
第4回目の開催を迎えたオルガテック東京2025は、国内外から約160ブランドが集い、来場者は昨年を上回る約45,000人を記録。会場全体が、“選ばれるワークプレイス”の本質を問い直す展示と対話の場として、創造の熱気に包まれました。
ここでは、深化するオフィスのあり方に迫った「オルガテック東京2025」の様子を振り返ります。
「オープニングセレモニー」
経済産業省 伊藤裕美氏、ケルン市長 ヘンリエッテ レーカー氏、イトーキ代表取締役社長の湊宏司氏、日本オフィス家具協会 会長の中村雅行氏、ケルンメッセCEOゲラルド ベーゼ氏のテープカットでオルガテック東京2025が開幕。
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躍動感あふれる映像で幕開け -
ドイツ・ケルン市長からの挨拶 -
JOIFA 中村会長からの挨拶 -
テープカットセレモニーの様子
「ORGATEC TOKYO Awards」
コンセプトを体現した空間デザインとモノづくりの姿勢を称える「ORGATEC TOKYO Awards」。全展示ブースの中から、「コクヨ」ブースが、グランプリならびに出展者が選ぶベストブース賞の二冠を獲得しました。準グランプリには、「オカムラ」、「プラス」、「HIDA」の3社が選出。さらに、変革的な視点や独自性が光った10ブースに特別賞が授与。記憶に残る展示、感性に触れる空間。今年も、会場には数々の印象深いブースが誕生しました。
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アワード選考委員と受賞者全員での記念撮影 -
「コクヨ」が、グランプリと出展者が選ぶベストブース賞の二冠を獲得 -
椅子1脚に絞った潔さと空間美が際立った
「コクヨ」ブース -
“座る”を原点から見つめ直した、「オカムラ」の真摯な展示が準グランプリに -
準グランプリ「プラス」は、職場課題に即した説得力あるソリューションを展開 -
光と構成、変化するレイアウトで、世界観が際立った準グランプリ「HIDA」 -
特別賞「イトーキ」:多様なブランドとメッセージ性を両立させた見事な演出 -
特別賞「カリモク」:ものづくりへの熱量が、暖色照明と緻密な構成に宿る空間美 -
特別賞「良品計画」:ブランドアセットを活かした差別化と素材の魅せ方に成功 -
特別賞「コマニー」:独自性のある没入型体験提案とオフィスでの個の在り方の提示 -
特別賞「UniFor」:再利用性と世界観を両立したブース構成とプロダクトとの調和 -
特別賞「FKK」:多彩な見せ方の工夫と、細部まで行き届いたこだわり -
特別賞「森傳」:日本のものづくりにこだわる真摯な企業姿勢と立体的な展示演出 -
特別賞「FIANDRE」:省スペースを活かした展示構成とプリント技術の大胆な訴求 -
特別賞「朝日ウッドテック」:視認性に優れ、使用シーンを想起させる展示構成 -
特別賞「Shiang Ye Industrial」:シンプルかつ比較性に優れたプロダクト演出
セミナー
成瀬・猪熊建築設計事務所の成瀬友梨氏と猪熊純氏による基調講演でプログラムが開幕。空間が人の快適性やエンゲージメントに与える影響を、建築の視点から深く読み解きました。トレンドフォーラムでは、建築学者によるシリコンバレーのテック企業オフィスの変遷の考察や、気鋭の建築家による現代のオフィス空間を多角的に捉える議論が展開。さらに、出展者による魅力的なプレゼンテーションには、空間づくりの最前線で活躍する多彩なゲストも登場し、会場全体に熱気と刺激が満ち溢れました。
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成瀬氏と猪熊氏による基調講演は、立ち見が出るほどの注目度 -
シリコンバレーのテック企業キャンパスの変遷をクロード ダットソン氏が考察 -
商店建築プレゼンツ: つながりやエンゲージメントが生まれる空間設計とは -
イトーキによる対談企画。田幸氏と倉本氏が語る、創造的に働くためのデザイン -
意図から実践へ。Humanscaleが創出する人と地球に配慮したワークスペース -
失敗を恐れない「実験カルチャー」が生んだ、コクヨの100の挑戦を初公開 -
手が未来を描く-オカムラが考える、空想と観察から生まれる居場所のかたち -
建築家 加藤匡毅氏が語る、オフィスワーカーが心地よく働くための“デザイン”
「Special Exhibition」
オフィスに、居住空間のようなやわらかさやリラックスできる設備が取り入れられ、“働く”という行為が、よりパーソナルで感覚的に最適化されていく時代へ。継続テーマ「SHIFT DESIGN」をさらに深化させた新機軸「BORDERLESS 〜オフィスは私へ〜」は、オフィス空間そのものが“私らしさ”に寄り添い、柔軟で多様な在り方へと進化する可能性を提示し、来場者に新たな気づきと共感をもたらしました。
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6社が多様なアプローチで提案する「BORDERLESS」な働き方と空間 -
イトーキが提案する、組織と個人がしなやかに共存・進化する境界のない働く環境 -
内田洋行が提案する、木材を活用して私と地域をつなぐ国産材の循環と再接続 -
プラスが考える、人とモノがつながる、地域に開かれたオフィスと文化の発信拠点 -
コクヨが目指す、違いを気づきに変え、共創で社会をつなぐインクルーシブデザイン -
コマニーが描く、働き方の拡張とWell-beingを支える屋外型オフィス空間 -
オカムラが拓く、「はたらく」と「生きる」をつなぎ、価値を生む共創の場
「会場風景」
上下階を活かした立体的な会場構成により、自然な回遊が生まれた今回。特に上階ではホール照明を落とし、各ブースのライティングにより独自の世界観を演出。光とデザインが織りなす没入感が生まれ、五感で体験するオフィス空間が印象に残る仕上がりに。本国・ケルンで磨かれた展示演出を取り入れた試みは、東京では今回が初めての本格導入となり、多くの注目を集めました。