インテリア トレンドレポート
Vol.12 バイオフィリック空間、写真で実現
オフィスに緑が増えている。壁面緑化や大きな鉢植え、屋内外をつなぐテラスなど、自然を働く場所に取り込む「バイオフィリックデザイン」は、これからのワークプレイスを考える上で欠かせないキーワードになった。けれども植栽を置けば、バイオリフィックなのか?その本質を問う写真サービスが開始された。
レポート:本間美紀/ライフスタイルジャーナリスト
植物を置かなくても、自然は感じられる?
バイオフィリックデザインの定義そのものが広がり始めている。植物を置くことだけが、人と自然をつなぐ方法ではない。自然を写した写真、光や素材、窓からの眺望、さらには実際に自然の中へ出ていく体験まで。自然そのものを室内へ持ち込むのではなく人が自然を「感じる」状態をどうつくるかへと視点が移りつつある。

その一つの興味深い事例が、住友商事が展開するワークプレイス「ワークヴィラ八重洲」で始まった。窓からの景色のように見える自然の写真が、建物内のあちこちに設置されている。
企画したのはKivi(以下キヴィ)というチームで、自然写真を通してバイオフィリックデザインを体現できる空間を生み出すサービス業だ。プロジェクトメンバーに話を聞いた。

「今、バイオフィリックデザインが盛んに注目されるようになっています。多くの企業がワークプレイスの中に植栽を積極的に入れています。けれども植栽を増やすことだけがバイオフィリックデザインではありません。自然が人間の心にあたえる癒しや恵みを取り入れやすい環境をつくり、一体化することが本質です」と話す。
しかも植栽は入れるほど、手入れや交換など月々のランニングコストが増えていくという側面もある。その解決方法が大判の自然の写真だった。それも日本の国立公園の自然をテーマとしたものが、このワークヴィラ八重洲で採用された。